“Less is more” 小児心身症外来で刺さった一言

不登校・子育て

Less is more」

もともとは建築の世界で使われていた言葉だそうです。

無駄を削ることで、本質が見えるという考え方。まさかそれが、子どもとの関わりの中で、こんなにも実感を伴って分かる日が来るなんて、思ってもいませんでした。

小児心身症外来で、主治医に教わった言葉です。

何かしてあげなきゃ。
このままじゃいけない。

そうやって“足そうとしていた私”に、
静かに刺さった一言でした。

この言葉を聞いたとき、
頭では「なるほど」と思ったんです。

でも今振り返ると、
本質はまだ分かっていなかったなと思います。


支援を求めて動き続けていた日々

知れることは知りたいと思っていました。
WISC検査も含めて。

にいすけのことをしっかり理解して、

田舎で選択肢が少ない中でも、
受けられる支援は、できる限り使いたかった。

“今できることを最大限やらないと”


そんな焦りも、どこかにあった気がします。

だから——

主治医が長期休業中に、

小学校で WISC検査を受けられると聞いてお願いした日、
「とにかく無理」と言わんばかりに断られたときも。

放課後等デイサービスを、不登校の子も利用できると聞いて 主治医に相談したのに、
「対象外」と言われたときも。

ただ「残念」では済まなくて。

あのときの感覚は、今でも忘れられません。

せっかく、
かろうじて薄暗がりの中に見えた“獣道”が、

一瞬で消えたような。

また、真っ暗で、
足元も分からない場所に戻されたような。

——ふりだしに戻るような絶望感でした。


主治医の問いかけ

主治医のかけた、にいすけへの一言で、ハッとしました。

で、君は行きたいの?

その問いに、にいすけは少し考えて——

…うーん…いや、特に…

その一言で、
頭の中が一瞬、静かになった気がしました。


“良かれと思って”の正体

私はそれまで、

知れることは知りたい。
使える支援は全部使いたい。

そう思って動いていました。

職場で、心理士さんや精神保健福祉士さんから
支援サービスの話を聞いて、

これで良くなるかもしれない


と 光が差したような気がして。

その“光”を、逃したくなかった。

帰ってすぐに、にいすけにも話して。

(初めての場所は苦手って分かってるけど…)
(見学すれば安心するかもしれない)🤔

そうやって、自分なりに“いい方法”を探して、
動いていたつもりでした。

にいすけのために”という気持ちは、
間違いなく本気でした。


気づき「私は足していた」

でも——

あの一言で気づいたんです。

私は、にいすけのために動いているつもりで、
にいすけの気持ちを、ちゃんと聞けていなかった。

「きっと良くなる」
「これは必要なこと」

そう信じて、

私の“正しさ”を優先していたんだと。

気づけば、私は
“Less is more”じゃなく、

moreばかり
必死に足し続けていました。

私は、足すことで手札を増やし、安心しようとしていたのかもしれません。


制度の壁と現実

結果的に、

主治医が放課後等デイサービス利用のための意見書に前向きではなく、
利用には至りませんでした。

私の住んでいる地域では認められていた
不登校児童の通所”も、

かかりつけ医のある地域(県外)では
対象外」とされていて。

行政からも、
「不登校専門の職員がいないため難しい」と言われているとのこと。

同じ制度でも、場所によって違う。
その“ズレ”も、大きな壁でした。


立ち止まれた意味

でも私は、立ち止まれてよかったと思ったんです。

職場の心理士さんや精神保健福祉士さんには、
申し訳ない気持ちもあるけど。

あのまま進んでいたら、きっと私はまた
“何かを足そう”としていたから。

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本人のペースを守るということ

立ち止まったことで、

にいすけの意思決定を、考えて思考することを 妨げなくてすんだ。

決定できなくてもいい。

急がなくていい。
今じゃなくてもいい。

そうやって、
“本人のペース”を守ることができた気がします。


Less is moreの本当の意味

あのときの私は、
何かを足すことで、支えようとしていました。

でも本当は——

足さないことで守れるものがあった。

余白があるからこそ、
自分で動こうと思える瞬間が生まれる。

「Less is more」

この言葉の意味を、
私はあとから、少しずつ知っていきました。
主治医がどういう意味で私たちに教えてくれたのかは聞いていません。

でも、

押し付ける言い方では無い、そっと置かれた言葉でした。

『いらんことするなよ』と止める意図と言うよりは、気づいて振り返った時に思い出す。

『そっか、そういう意味か…!』

そんなふうに、必要な時に刺さる言葉でした。

親は、どうあがいても大切な我が子の支援に必死になってしまいます💦

私は、その過程も大切だと思っています。

どれだけ必死に向き合おうとしたか。不器用に遠回りしたとしても、その姿を見せるのも育児だと思うから。

足掻かずに進むことは無いし😅

行き着いた穏やかな波の中で

ふと気付けたら良い。

そんな言葉だな、と思いました😌

❀moyu❀

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