息子が不登校になってからも、変わらず声をかけてくれる友達がいた。
学校に行けない日々が続くなかで、「遊びに行ってもいい?」と言ってくれる存在は、息子にとっても私にとっても、救いのように感じていました。
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「ちょっとだけ」が始まりだった
以前、自宅で子ども同士だけで遊んでいた際にトラブルがあったため、「家では遊ばない、外ならOK」というルールを決めていました。
でもある日、私が不在の日に…。
インターホン越しに友達が来て、「来ていいって言ってたでしょ」「うち誰もおらんのよ。ちょっとだけ休ませて。体調悪くて…ああ倒れそう…」と。
息子は最初こそ私の言いつけを守っていたけれど、「本当に倒れたらどうしよう…」と心配し、ドアを開けてしまいました。

変わる態度と、壊れたもの
最初はおとなしかった彼も、だんだん横柄に。冷蔵庫は開ける、命令口調、強い言い回し…仕方なく一緒に遊んでいても終始ワガママ放題で、オモチャを投げてくることも。
耐えかねた息子が「もう帰ってほしい」と言ったとき、彼は手にしていた小物を投げつけ、それは壊れてしまいました。
その後もゲームやオモチャで遊び続けようとするので、にいすけは半ば強引に追い出したそう(体格良くて良かった😅)。
玄関鍵を閉めたあとも、バンバン叩く音、ドアノブをガチャガチャと乱暴に回す音…インターホンの録画には、敵意むき出しの彼の姿がはっきり映っていました。
仕事を終えたばかりの私に、にいすけはすぐに電話をしてきました。
「母さん、〇〇くんが来て…」「本当に倒れたらいけんと思って…」「オレがやり返したら〇〇くんがケガするし…」
と、たどたどしくも経緯を話してくれました。帰宅して、壊れた小物や食い散らかし、インターホンの録画…出来るだけ冷静に公平に事実を確認…でも…酷くない…?
蔑まれたように感じた
壊れたのは安価な小物。でも、私が辛かったのは“物”より“心”でした。
不登校で心が弱っている息子にとって、家は唯一の安心空間。その場所で、蔑まれるような扱いをされたことが、何よりも悲しかった。
結局、友達は快適な遊び場を確保したかっただけ。にいすけのことは遊ぶのを邪魔する「敵」扱い。友達だったはずなのに。
ナチュラルに見下され、蔑ろにされたことがショックでした。当事者のにいすけはどれだけの我慢をしたんだろう…。
不登校の友だちを思いやるときの3つのお願い 不登校経験者が解説 | キズキ共育塾
「話し合い」を持ちかけられて
あったことはすぐに相手親に共有し、一旦謝られました。
数日後、相手の親から連絡が。
「夫が、2人の話を聞いてみようかって言ってます」
私は丁寧に断りました。
あなたの子は分かるけど、にいすけを同席させてどうしたいんだろうと疑問だったから。
友達の父親の前で、にいすけが本音を話せるとは思えなかったし、相手の子はその時点で、大部分を認めてなかった。
事情聴取の中で、泣いたり否定したりすることが考えられたし、それを、アウェーな状況のにいすけが目の当たりにするのは酷(叱られる友達を見るのも、許さざるを得ない状況に追いやられることも)だと感じました。
🔴にいすけが信じて貰えて、友達が責められてる姿を見せられることも、
🔴友達が認めなくて「そういうことで…」とにいすけに妥協を求められることも
ひっくるめて『にいすけの為にはならない』と判断しお断りしました。
「謝罪」に感じたモヤモヤ
後日、親子で自宅に謝罪に来られました。
手紙と菓子折り。丁寧ではあったけれど、内容を要約すると
・嫌な思いをさせてごめんなさい(本当にこれだけ。何が悪かったか分かってない…?)。
・物を乱暴に扱ってごめんなさい。
「え…それだけ…?」な内容でした。どうやら彼は、証拠が無いことはバレないだろうと思ったのか…大筋以外の細かい悪行は認めなかったよう。親も、本人が認めないから確認のしようもなくて、頭ごなしに言えないと…。
なにを謝られてるんだろう…。モヤモヤとした気持ちだけが残った…。
にいすけは「いいよ」と答えていたけれど…。
私が伝えたこと
とはいえ、到底許せる内容では無かったし、こちらの気持ちはハッキリ伝えておかないとと思った。
- にいすけは私にとって大切な存在だから、軽く扱わないでほしいということ
- 家はにいすけにとって唯一安心出来る場所だから、騙して入り込んで好き勝手に振る舞うのは止めてほしいこと
- 今後は、子ども同士だけでうちで遊ばせることは一切ない(にいすけにも徹底させる)ということ
以上のことを、相手の子の目を見ながら伝えました。小さく「はい…」と返事が聞こえました。
子どもの心を守るために
子ども同士のトラブルは、どこにでも起こる。通常子供同士での解決が望ましいとは思っています。
我が子も清廉潔白では無いと思います。都合よく話すし、嘘もつく。そこは本当に気をつけて見ないといけないと思います。
だけど、事実確認出来たことだけでも、やってはいけない言動がみられたからね…
弱っている心の上に積み重ねられるものは、時に傷として残ってしまう。
今回の件は、家庭のルールを破り、モラルを欠く行為だったので私が介入しました。
私はもう、息子に我慢を強いたくない。
親として、必要な線を引く勇気を持ちたいと思いました。本当は相手の親に話すのもドキドキしたし、この数日は胃がムカムカしました。かなり勇気を振り絞った行動でした😅
そしてなにより、
「私は、私の子どもを守る」その姿勢をにいすけに見せ続けて、安心感と信頼を守らないと
──そう強く思った出来事でした。
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ちなみににいすけには、
親の居ない家は密室だから、誰も証人が居ない。何が起きてもお互い違う主張をすれば証明出来ないんだよ。〇〇くんが嘘をついて入ろうとしたのが悪いけど、にいすけもきちんと断らないといけない。倒れそうなら尚更近くの大人に助けを求めないといけないんだから。同じことがあったら、外の日陰で水を飲ませてはあげれるけど、家の中は無理だと伝えてね。お互い何か起きた時に責任を取れない子供なんだからね。
と指導は入れました。今後の人生においても、きちんと自分を守る術として学んでおいて欲しいから。
一応子供同士では解決済み(?)ということで、会えば普通に話します。が、しこりは残りましたね😅
友達との関係は、いつだって綺麗ごとばかりじゃない。
それでも私は、にいすけが誰かと信頼関係を築くことを、これからも諦めたくない。
守るべき線は引きながら、見守ること──
それが、今の私にできる子育てだと思っています。
参考
文部科学省「不登校児童生徒への支援の在り方」
→「安心できる居場所」「関係性の再構築」が不登校支援の柱であり、無理な“話し合い”強要は逆効果になるケースも。
鈴木庸裕『子どもが「やっていいこと」と「やってはいけないこと」がわかる本』(大和出版)
→ 子ども間トラブルへの大人の介入と「線引き」について触れられている。
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