この記事では、不登校の兄のいる、弟のおとのお話です。兄は欠席を黙認されてるのに、ボクばっかり…おとの不満は知らぬ間に積もっていました。
登校する弟の姿に思うこと
「にいすけ(兄)だけズルい!ボクだって学校休みたい!!」
ある朝、次男のおとが怒りと涙でぶつけてきた言葉。私はその瞬間、ハッと気づかされました。
兄の不登校に寄り添うあまり、弟には「がんばること」を強いていたのかもしれない…。そんな私の葛藤と、気づき、そして行動を変えたエピソードです。
ある朝、弟が泣き出した
おとにはちゃんとフォローしてるつもりでした。
兄がいない時間、2人きりのときに話を聞いたり、「可愛いねー😚」「おとありがとう。大好きだよ」と言葉で愛情を伝えていました。
でも、それだけじゃ足りなかった。
子どもにとって一番伝わるのは、“言葉”より“行動”だったんかなと。
おとの本音と勇気
兄の不登校について、おとにも「にいすけはズル休みしてるんじゃないよ。体も心も本当に辛くて、行けなくなったんだよ」と繰り返し伝えていました。
何度説明しても、
「お腹いたいだけで休めてズルい!」と言われました。
その度に押し寄せる、分かってもらえない悲しさ。
でも、おとの中で、理屈ではなく“気持ち”が置き去りになっていたのかもしれません。
母の戸惑いと気づき
実はここ最近、おとの反抗が強くなっていました。
「うるさい!」
「なんで僕ばっかり!」
という反発。私も忙しい朝にキツく返してしまうことがありました。お互いイライラピリピリして、ヒートアップしていました。
今思えば、これは反抗ではなく
「気づいてほしい」のサインだったのかもしれません。
「にいすけはお腹痛いだけで休めるのにズルい!ボクだって学校休みたい!」
その言葉を聞いて、私はようやくおとの心の奥の声に気付くことができました。

行動を変えてみた
そこで、私は声かけを変えることにしました。
- 「明日なら母さん休みだから送ってあげるよ」(無理!と言うのを控えるように。あくまで控えた(笑))
- 「車で行くなら◎◎くんママが家出る前に言っとかんといけん(うちに寄ってくれる)から、早目に教えて。」(具体的に何故、どうして欲しいかを冷静に伝える)
- 「今日は早めに言ってくれたから助かったよ」(言うなら早目に〜!の刷り込み)
- 守ってくれたら送迎する
ただそれだけで、あれだけ激しかった反発や、行き渋りがすっと落ち着いたのです。
(何度も言いますが、あくまで今回は。今後も行きたくなくなる可能性はあると思ってます)
兄弟の関係から見えたこと
1年生になる時、おとはにいすけと登校出来る日をとても楽しみにしていました。
だけど、容赦なく迫る不登校の壁。
思うように一緒に登校出来ず、かなり寂しい思いをしたようでした。にいすけのお友達が、毎朝迎えに来てくれたから支えになったのだと思います。
でもそれも、にいすけの小学校卒業に伴い、終わりを告げます。
「兄弟で沢山登下校したかった!」という、おとの願いは叶わぬままになってしまった。
おとのちいさな胸は、それを消化するにはまだ未熟だった。
反抗していたんじゃなかった。甘えたかった。見てほしかった。
「ボクも見て!」という心の叫びだったのだと思います。
家族で育ち合う日々
今は元気に登校できているおと。でも、この先どうなるかはわかりません。
にいすけはにいすけ。おとはおと。
それぞれのペースや感情を尊重し、どんなときも必要なサポートをしていきたいと思っています。
母の願い
そして母としてのいちばんの願いは、将来ふたりが、互いを尊敬し合い、支え合える兄弟でいてくれること。
そのためにお互いの尊厳は守れるよう関わっていきたいです。
違う個性、違う歩み方でも、「ぼくたちは家族」と感じられる絆を、これからも育んでいけたらと思います。
あなたはどうですか?
きょうだい育児の中で「下の子は大丈夫」と思っていませんか?
もしかしたら、見えてない“がんばり”があるかもしれません。
しっかり向き合う時間をもち、耳を傾けることから始めてみましょう。
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