発達障害?それとも愛着障害?――“逃げたくなる環境”が脳に与える影響と、葛王という存在

こども

近年、小児発達障害を専門にしている医師と、たまたま雑談する機会がありました。
そのときに聞いた話が、とても印象に残っています。

「昔と今では、発達障害の“背景”が変わってきている」


医師の話が、私の中でじわじわと広がり、ある人の顔が浮かんできました――元夫、通称「葛王(くずおう)」の存在です。


【発達障害の診断が増えている今】

最近は、発達障害という言葉がずいぶん認知され、子どもに「もしかして発達障害かも?」と感じて受診する親御さんも増えているそうです。

でも医師はこう言いました。

「昔と違って、今は純粋な“先天的な発達障害”の子ばかりではないんです」

つまり、子どもの脳に起きる“発達のズレ”には、生まれつきではなく環境からくる後天的な変化もあるというのです。


【子どもが“逃げたくなる”とき、脳は変わる】

医師が教えてくれたのは、こんな仕組みでした。

たとえば…

🤬毎日のように怒鳴られる

🤼夫婦喧嘩が絶えない

👿常にピリピリした空気

💜愛されている実感がない

そんな家庭で育つと、子どもは「見たくない」「聞きたくない」「ここにいたくない」と、無意識に自分を守ろうとします。

そして、脳はそのための“逃避回路”を作るのだそうです。
感覚を鈍らせたり特定の刺激を避けたりするようになっていく。

それは繰り返されるうちに脳に刻まれ、器質的な変化(構造的な変化や損傷)をもたらす。
結果として、発達障害とよく似た特性が現れるようになる――というのです。


【発達障害と“そっくりだけど違う”症状】

たとえば、以下のような子どもたち。

✅️視覚や聴覚に過敏さがある

✅️一人遊びばかりする

✅️会話がかみ合わない

✅️集団行動が苦手でパニックになりやすい

これらは一見、発達障害の特徴と一致します。
でも、実際には“家庭環境による愛着障害”が背景にあることも多いのだそうです。


【中学生までが“脳の回路”の分かれ道】

脳の神経回路は、中学生くらいまでにある程度固まっていくそうです。

「それまでに適切な環境や関わりがあれば改善も見込める。
でも、思春期を越えると、脳の可塑性(変化しやすさ)は失われ、元に戻すのは難しくなる」

この言葉に、私はぐさりときました。


【よぎったのは“葛王”の顔】

この話を聞いて、真っ先に思い出したのは元夫――私が「葛王(くずお)」と呼ぶ人でした。

彼は…

😤共感しない

🤐謝らない

🤬話し合いが成立しない

🤨自分の感情を押し付ける

😮‍💨いつも“自分が正しい”という態度

結婚しても、子どもができても、彼は一切変わりませんでした。

私は長年、「いつか分かってくれるかも」「子どもができたら変わるかも」と期待し続けていたのに…。

でも、今思うのです。
葛王は、ただの“どうしようもない大人”ではなかったのかもしれない。

彼もまた、愛されなかった子ども時代を引きずり、脳が“逃避回路”で固定されたまま大人になった存在だったのかもしれない。


【「きっと変わってくれる」は幻想だった】

私は本気で思っていたんです。

「環境が変われば、きっと変わる」
「時間が経てば、気づくかもしれない」
「親になったら、優しさが芽生えるかも」

でも、それは幻想でした。
葛王は変わりませんでした。
変われなかったのではなく、“変わる機会”がなかった人だったのかもしれません。

🧠「葛王」と愛着障害――人格の土台がつくられる過程で、何があったのか

葛王のような人――自分を大きく見せ、人をコントロールし、思い通りにならないと攻撃的になる。いわゆる自己愛性人格障害(NPD)的な傾向を持つ人物は、一見「自信過剰でワガママな人」と誤解されがちです。

しかしその背後には、深刻な「愛着の傷」が潜んでいることが少なくありません。

✴️ 愛着障害は、「心の土台」が育たなかったサイン

愛着障害とは、主に幼少期の親子関係において、安全・安心な絆(愛着)が築けなかったことによって生じる発達的な困難です。

親が過干渉だったり、逆にネグレクトだったり、「子どもを自分の思い通りにしようとする」ような家庭では、
子どもは自分の感情や存在そのものを肯定される経験がほとんどありません。

その結果:

自分の価値を他者の評価でしか感じられなくなる

人との信頼関係を築くのが怖くなる

傷つかないために「優越感」や「支配」に逃げるようになる

このようなメカニズムで形成されるのが、「自己愛性人格障害」のような表面構造なのです。

🧩 葛王の「大きな自分」は、誰にも愛されなかった“小さな自分”を隠すための鎧だったのかもしれない

葛王がなぜ、支配しようとしたのか。
なぜ、他人の感情に共感できなかったのか。
なぜ、相手が離れようとすると過剰に攻撃的になったのか。

それは、“愛された記憶がない”まま大人になってしまった「葛王少年」の、生存戦略だった可能性があります。

葛王の幼少期について詳しくは知りませんが、元お義父さんは単身赴任で元お義母さんもあまり家におらず、寂しい少年時代だったようです。元お義母さんは自己中心的な考えをされる方だったし、元義理妹はかなりヒステリックでした。そんな家族からも、葛王は「怒ると手が付けられない」と言われていました。

「誰かを支配していないと、自分が空っぽになってしまう」
そんな無意識の恐怖が、彼を突き動かしていたのかもしれません。

📝自己愛性人格障害(OMC)についての記事はコチラ


💬 結論:人格障害と呼ばれる人たちも、かつては“傷ついた子ども”だったのかも

もちろん、加害は加害であり、責任は本人にあります。
けれど、理解することと、許すことは別です。

何でも学びに・糧にしてやろうという一心です🤣

もし彼らが「安全な愛着」を手にできていたら――
人格はまったく違っていたかもしれない。

そう考えると、社会の中には愛されない悲しみが溢れているのかもしれませんね。

勿論他の要因もあるので、それだけで解決とはいかないでしょうけど🤔


【子どもの“今”を守るのは、大人の責任】

この経験を通して、私は強く思います。

子どもが「逃げたくなる環境」で育てば、
それは脳にとって“異常”ではなく“適応すべき環境”になる。
そのまま固定されてしまう前に、安心できる家庭環境を整えることが本当に大切です。

大人になってから人格を変えるのは難しい。
でも、子どもを守れる“今”がある。

私たち親がそのことに気づいて、できるところから変えていけたらと思います。

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【あとがき】

葛王を見て、「変わらなかった彼のせい」と思っていた時期もありました。
でも今は、彼の中にも“どうしようもなかった過去”があったのだろうと想像できるようになりました。※だから許す、とはならないけど

だからこそ私は、わが子たちには「逃げなくていい場所」を与えていきたい。

その積み重ねが、未来の“人格”や“脳”をつくっていくと信じて。


❀moyu❀

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