「やらせる」より「選ばせる」――不登校支援の原点にあった、先生のひと言

不登校・子育て

最近ふと、保育園の先生から言われたある言葉を思い出しました。


不登校になった長男のサポートを続けてきた中で、私はずっと「信頼」と「本人の選択」を大事にしてきたつもりです。

母である私が一番の味方で


でも、ふと立ち止まったときに、「あの言葉が、私の原点だったのかもしれない」と気づいたのです。


中間反抗期まっさかりの長男

長男がまだ保育園児だった頃。
当時の彼は中間反抗期の真っ只中で、何をするにも「イヤ!」「めんどくさい!」の嵐。ちょっとでも思い通りにいかないと、すぐに投げ出してしまう。挑戦するより先に、イライラして泣いたり怒ったりすることが多く、私もつい「なんでそんなにすぐ諦めるの?」と責めるような言い方になっていました。

正直、どう関わればいいのか分からなくなっていた頃――
担任の先生が静かにこう言ってくれたのです。

「どんな些細なことも、自分で選ばせてみてください」
「自分で選んだことなら、ちゃんとやり遂げたいと思えるんです」


小さな選択でも「自分で決めた」という実感

その日から、私は意識して長男に“選ばせる”関わり方を取り入れるようにしました。
たとえば――

「今日は赤の服にする?それとも青にする?」
「おやつ先にする?それとも宿題終わらせてからにする?」
「先に言いたいことある?それとも、私の話から聞く?」

どれも小さな選択肢だけれど、本人が決めるということを大切にしました。すると、驚くほど反発が減ったのです。

実際に、教育社会学でも「自分で選ぶ経験」が子どもの自己決定感や主体性を高めることが知られています。

こちらのコラムも参考になります⇩
不登校をしてわかった!我が子が不登校になったら親がすること! | パステルジャンプ

もちろん、思うようにいかない日もたくさんありました。
でも、少しずつ「納得して動く」「やり遂げようとする」姿が増えていったように思います。


「分からん」って言うこともある。でもそれでいい

うちの子は、たぶん私の血をしっかり引いていて(?)
優柔不断なところもあって、「どっちでもいい」「分からん」ってなることも多いです。笑

たぶん、選ぶことそのものに迷いが出やすい性格なんだと思います。
だから無理に「自分で決めてよ!」とは言わずに、
2択に絞ったり、「Yes/No」で答えられるようにしたりと、選びやすさを整える工夫をしています。

この関わり方は、発達支援の現場でも有効とされています。
優柔不断な子どもには選択肢を減らし、答えやすさを保証することで「自分で選ぶ力」が育ちやすいと言われています。

⇩様々なコラムでも、『本人に選択させることの重要性』が述べられています。⇩

「自分で決められない」優柔不断な子供の心理と育て方CHANTO WEB

自分で決められない…いつも悩んでしまうHSCの子どもが決める力をつける2ステップ | パステルジャンプ

それでも迷ってしまうときは、
「どっちか選ばないといけないってことはないよ」
「後で決めても大丈夫だよ」と伝えて、
“選ばない自由”も大切にしています。


不登校の支援にもつながっていた

小学校高学年で完全不登校になった長男。
彼の気持ちをどう支え、どう前に進めばいいのか、模索の日々でした。
そんな中でも私が一貫して大事にしてきたのは、「本人の気持ちを尊重し、選択の主体を渡すこと」でした。

たとえば、学校との面談には長男も一緒に参加させました。
「お母さんだけで来てください」と言われることもあったけれど、私は「本人不在で話を決めるのは違う」と感じて、あえて連れていきました。

先生たちとの会話の中で、言語化が難しそうな場面では少しサポートしつつ、


「自分でどうしたいか」

「今日はここまでにしたい」

「この話はしたくない」

といった気持ちは、なるべく本人が言えるように環境を整えました。

このような「本人の意見を尊重する支援」は、文部科学省の報告書でも強く推奨されています。
たとえば令和4年の「不登校児童生徒への支援の在り方について」では、“本人の意思や希望を尊重し、本人参加型の支援体制を構築する必要がある”と明記されています。

それは「自分の人生を自分で決めていいんだよ」という、私からのメッセージでもありました。


違う人格、違う人生を生きている子どもだから

親子とはいえ、子どもは自分とは違う人格で、違う人生を生きている存在です。
「親の思うベスト」を押しつけるのではなく、「この子自身がどう生きたいか」を見つけていけるように寄り添いたい――そう思っています。

だからこそ、学校と口裏を合わせて無理に誘導したり、「騙し討ち」的な方法は絶対に避けたかった。
揺らぐこともあったけど、越えてはいけない一線があると信じて、関わってきました。


忘れてしまう日があっても、思い出して初心に返る

…なんて、偉そうに言っているけれど、
もちろん私も、すっかり忘れていた時期もあります😅

「早くして!」「なんで決められないの?」と急かしてしまったり、
「もう、知らんよ!」と投げやりになってしまったことも、正直たくさんあります。

でも、そんなときにふとあの先生の言葉を思い出して、
「そうだった、私は“信じる”って決めてたんだ」って初心に返る。
それだけで、子どもとの向き合い方が、少しだけやさしくなれる気がします。

かもみ〜る
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🪶まとめ

子どもが「自分で選んだ」と感じることで、納得して行動しやすくなる

優柔不断でもOK。選択のハードルを下げる工夫が大切

思い出せることが大事。初心に返るたび、よりよくしようという行動が積み重ねられていく。

いつも絶え間なくなんて私には無理😅だけど、学んで行動して、また思い出して実行することは出来る。いつからでも。

あの日、保育園の担任の先生が教えて下さった学びは、保育だけじゃなく、人を育てるのに必要不可欠な視点でした。

同じく優柔不断っ子の親御さん、伸びしろしかない『子(人)育て』の視点がお役に立てたら嬉しいです😌

❀moyu❀

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