時間が近付き、ダレた気持ちと身体を奮い立たせてのそのそーっと車に乗る。朝1番にも訪れた職員室へ。
到着すると丁度、体育館を後にする保護者の方々の背中が見えた。参加出来なかった卒業式が終わったようだ…。
皆は教室でお別れタイムなんだろうな。
うちは…と、淋しい気持ちを押し殺して呼びかける。
「すみませんー、来ましたー」今度はにいすけも自分で下車して同行出来た。
「あ〜!待ってましたよ!」
卒業式に参加された校長先生が、生徒指導・保健室の先生と出迎えて下さる。
そのまま校長室かな、と思っていたら、来賓の方々で一杯だから。と、空き部屋に案内されました。地域の学校応援団の方が来られたりした時に使う簡易の会議室のよう。つり下げ式のパーテーションで部屋が区切られている。
そして急に始まった😳
「卒業証書授与」「(証書全部読んでくれた。略)おめでとう!」
証書を渡され、にいすけは、練習で何度も練習した通りに、きちんと証書を受け取っていた👏
「よく頑張って来たね!ここは母校だからね。いつでも来てね」そんなことを言ってくれた。
そして解散。5分くらいかな❓️
その後は別室で担任の先生を待つことに。
同行登校した時によく使わせて貰った6畳程の広さ教室。そこに設置されたソファで、にいすけと2人で、貰った証書を見返したり、写真撮ったりして待たせてもらいました。
20〜30分かな、部屋の戸がノックされる。
担任の先生が、学年主任の先生と来てくれました。「頑張って来たね!」と言って頂き、教室で配られた証書入れを頂く。
一緒に写真を撮ってくれたり、「これからも頑張ってね」と声をかけて頂く。5分くらいかな、
「玄関までお送りしますよ」
と言われ、一通り挨拶を交わして玄関を後にする。と、玄関周りにお友達がまだ残って居て「にいすけー!」と沢山の子が声をかけてくれた。にいすけは戸惑いながらも一緒に写真を撮ったり出来て楽しそうだ。
しばらく立ち話する中で、「いいよー来れたんだからー」と仲いいママが声をかけてくれる。
そうこうしてたら、6年生の先生方(3人)が出てきた。「これ(着物)脱ぐ前に撮ろうと思って!」と、3人でワチャワチャして、写真を撮り終えたら職員室へ戻られる。
…正直言う…
寂しすぎる!
分かるよ。不登校だし、卒業式もフェイントかけて出れず。なのに校長先生をはじめ各先生方が時間を割いて対応して下さったおかげで、証書を受け取れた。それだけでも大変ありがたいこと!
しかし、先生は「不登校だった6年生」しか知らない。けど、にいすけにとっても皆と同じ6年。普通に通えてた1〜2年生。暴力の被害が始まった3年生。時々休んだ4年生。二学期まで休み休み頑張って通って、宿泊学習まで参加して三学期からガッツリ休んだ5年生。
理不尽な目に遭うことが多くて、怖い目にあったり、酷い言葉も投げつけられた。でも、沢山楽しいこと・大好きな先生や友達と過ごした思い出もある中で、試行錯誤しながら通っていた時間もあった。
なのに、ささっと渡された証書。
大仕事を終えて、「おわった〜( ´Д`)=3」という感じで「これからも頑張って」と短時間で締めくくられた最後の時。
ママからの「いいよ〜来れたんだから」にも、悪気は無いと分かってるけどモヤ。
励ましてくれてるのは分かるんだけどね。
誰も悪気は無い。むしろありがたい。
けど、寂しかった。にいすけの頑張りを軽視されたような気持ち。
先生にとっては「今日でおしまい!🎉」なんだと思います。
私は、最後まで踏ん張って立ち向かう姿勢を辞めなかったたにいすけが誇らしい。辛いことが多かったと思うけど、親子共々成長出来た日々だったと思います。
周りがどうしてくれたら満足なんだかは分かりませんが、不登校という出口の見えない長い孤独な戦いの中で、もっと寄り添ってくれたら嬉しかったかな…と思います。
卒業式という特別な日だからこそ、親の立場で大きな期待を抱いてしまっていたのも大きいかと思いますが…。
1番特別なわが子の卒業が、あっけない形で幕を閉じたのが、どうしようもなく淋しかったのです。

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